不可思議は数の単位

割と有名な話だと思いますが

「不可思議」は数の単位です。

10の64乗を表している。

(諸説あり)

初めて聞いたときは、かなり驚きました。

普段目にする漢字での数の単位は

千・万・億・兆くらいまでがほとんどでしょう。

そこからは

京・垓・・・・恒河沙・阿僧祇・那由多・

不可思議・無量大数

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小さい方の単位もあります。

分・厘・毛・・・刹那・六徳・虚空・清浄

刹那とか清浄も単位だったのかと

驚くかたも多いのではないでしょうか。

ちなみに微細の「微」も単位になっていて

10のマイナス6乗(=マイクロ)

Wikipedia、単位一覧

https://ja.wikipedia.org/…/%E5%8D%98%E4%BD%8D%E4%B8%80…

詳しく知らなくても困る事ではないですが・・・

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意味や使い方を知ってる言葉でも

由来を知らないものが多いのではないでしょうか。

私の場合、「海千山千」の由来を知らずに

使ってました。

由来を調べてみたら

「海に千年、山に千年住んだ蛇は龍になる」

という言い伝えから。

ただ、「海千山千」は「ずる賢い」という意味も

含むので褒め言葉ではないらしい。

知らなかった・・・

同じような意味で、褒め言葉としては

「百戦錬磨」を使うと良いみたいです。

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数字の入った慣用句という事で

調べてみたところ

「明日の百より 今日の五十」

という言葉に目がとまりました。

意味はだいたい想像通り

「不確実なものに期待するより、

少なくても確実に今日手にすることが大事」

なぜこの言葉に目がとまったかというと

私がお世話になった人がよく言っていた

「明日のロマンと

 今日のゴマン(5万)どっち取る?」を

思い出したから。

今思い返しても、うまい事言うなぁと感心します。

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さて、慣用句についていろいろ見てたら

「袖振りあうも他生の縁」に目が留まる。

知らない人とたまたま道で袖が触れ合うような

ちょっとしたことも、前世からの縁だということ。

「他生」を「多少」にしてしまうと

前世からの縁ではなく、ちょっとは縁があるとなって

本質から離れてしまう。

「起こることは偶然ではなく、すべて深い宿縁がある」

なので、「他生」は「多生」でも通じるでしょう。

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起こる事すべてが偶然ではないなら

この流行り病はどんな縁があるのか?と

いう人もいるかと思います。

ただ、「他生の縁」ですから

理解することはできないと感じます。

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数の単位や蛇が龍になる言い伝え、

前世の話などに共通するものは仏教です。

自分たちの生活の中に溶け込んでいる

仏教精神を学び、先人たちの残した

この「不可思議な縁」を

将来につないでいくのは

私たちではないかなと感じました。

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【2021年 Vol.027】担当:INATO